帽子のお手入れとクリーニング、型崩れを防ぐ保管方法

パナマハットやストローハットのお手入れや保管方法

2020年08月20日 18時10分

パナマハットやストローハットの日常的なお手入れ


天然素材を使用したパナマハットやストローハットはとてもデリケート。細かい繊維を編んで作られているので、一度、傷がついてしまうと元に戻すことができません。天然素材なので、着用を繰り返すことで少しずつ変色することは避けられませんが、日常的にお手入れをしてあげることで、自然で魅力的な味わいを持つ帽子にすることができます。
 
お手入れには固く絞ったぬれタオルを使用します。汚れが見える場所を軽く叩きながら拭き取っていきます。また、クラウン内部のスベリ部分も拭き掃除します。その後、乾いたタオルで水気を十分に吸い取ったら、手で形を整えます。その後、ブラシを使って帽子全体をブラッシングします。
 
パナマハットやストローハットは細かい網目の内部に汚れやホコリが溜まりやすいので、定期的にブラッシングすると良いでしょう。仕上げは陰干しです。フェルトハットと同様に、ザルやランドリードライヤーを利用すると通気性が良くなり効果的です。

 
  パナマハットやストローハットの保管方法

パナマハットやストローハットを保管する場合も、型崩れを防ぐために専用箱を使用します。日常的なお手入れが終わったら、帽子に触れないように乾燥剤を置き、ブリムを上にして専用箱にしまいます。フェルトハット同様、低温をキープするために和紙で帽子を包んでも良いでしょう。箱は湿気が少なく、通気性の良い場所で保管します。
 
  パナマハットやストローハットが汚れてしまった

パナマハットなど、天然の植物を使用した帽子の汚れは、通常の汚れであれば固く絞ったぬれタオルでやさしく拭き取りますが、その方法でとれない場合は、炭酸水を使います。タオルに炭酸水を染み込ませ、汚れの付着した部分のみをソフトに拭き掃除します。
 
もしも炭酸水で汚れが落ちないようであれば、中性洗剤とオキシドールを使用します。これらを1:1の割合で混ぜ合わせ、綿棒の先に少量染み込ませて、汚れ部分に塗ります。その後、しばらく放置し、汚れが落ちたことが確認できたら、日常的な手入れをした後に陰干しします。

 
  パナマハット・ストローハットが型崩れしてしまった

パナマハットやストローハットが型崩れしてしまったら、フェルトハットと同様の方法で形を整えます。
 
スチームアイロンを用意し、帽子本体から5~6センチ程度離れた場所からスチームを噴射します。作業の際は、できれば耐熱の手袋を着用してください。スチームは型崩れした場所以外にはなるべく当てないようにしてください。スチームの熱が冷めるときにだんだんと形が定まっていきますので、この間、形をキープし続けることが大切です。作業が終わったら、通常のお手入れをした後に陰干ししてください。

 
  普段のお手入れで、お気に入りハットと末永く付き合う

ほとんどの帽子は選択することができません。普段着のように洗濯機で洗えたら、どれだけ楽なことかとも思いますが、手がかかるからこそ愛着がわくというものです。そもそも羊毛や天然の植物を編み込んで作られた帽子を洗えるわけがありませんよね?普段からやさしくお手入れしてあげることで、帽子をもっと深く知ることができます。お気に入りの帽子と、より長く付き合っていきたいですね。